競馬予想のマニュアルと用語の説明

この記事では、私の予想をご参照いただくさいに重要な予想項目の説明と使い方について解説しております。

私の予想モデルを使いこなせさえすれば強力なツールとなり、回収率100%越えも問題なく達成できると思っています。ここで書いている内容が私の予想を使い方の正解だとは思っておりません。ご自身の馬券・予想スタイルに合わせてアレンジいただけますと幸いです。

予想モデルの運用や分析により新しく気づいた点などは追加していきます。よろしければ、コメント等を通じてご質問やご意見いただけると幸いです。

予想項目の説明(無料版予想の項目)

無料版の誰でもご覧になれる競馬予想記事においては下記の予想項目を公開しています。

  1. 予想単オッズ
  2. 予想単勝率
  3. 予想回収率
  4. 消去候補
  5. 予想印
  6. R推奨度

それぞれについて説明していきます。

予想単オッズ

予想モデルによって統計的に算出した単勝オッズです。使い方としては、実際の単勝オッズが過大評価になっているのか過小評価になっているのかの目安にしてください。そのうえで、過大・過小評価になっている理由を考察してください。過小評価になっている理由が下記で挙げているバイアスによるものであれば期待値が取れるため買い推奨となります。

ただし、モデルで考慮されていないファクターによって実際のオッズと予想オッズにズレが生じている可能性があります。その場合は、予想単オッズを修正して買い目を選ぶ必要がございます。モデルで考慮されていないファクターは後述します。

過小評価と過大評価の理由の考察

オッズの過大評価および過小評価となっている理由を探します。過大評価と過小評価が生じる原因としては下記のものがあります。

(1)過大評価となる主な理由

  • 応援馬券:アイドルホースなど
  • 有名予想家の予想や馬券新聞などの印
  • 穴馬バイアス:人気が低い馬に対する過大評価(とくに最終レース)
  • 過去走レースレベル(レースレベルが低いレースで勝ち星を挙げていると過大評価になりやすい。特に世代レベル:古馬の壁に注意)

など

(2)過小評価となる主な理由

  • 本命バイアス:人気が高い馬に対する過小評価(特に最終レース)
  • 過去走の展開不利があったことによる馬券外の成績(重要)
  • 過去走のトラックバイアスによる馬券外の成績(重要)
  • 古馬の壁バイアス(古馬に初挑戦する3歳馬、成績には問題無い)

などが挙げられます。他にも様々な理由が考えられるかと思います。

予想単勝率

予想勝率モデルから算出した当該場の予想単勝率となります。基本的には高ければ高いほど勝率が高くなります。勝率の高い軸馬を選ぶ際に有用な情報となるかと思います。

予想回収率

予想回収率モデルから算出した単勝回収率となります。基本的には予想単オッズと実際のオッズを比較して過小評価されている高期待値馬を見つけていただきたいのですが、オッズはレース発走時まで刻々と変化し、予想参照時点では過小評価だったのにレース発走時には過大評価になっているということも考えられます。

また、私の予想公開時点が前日であるため、その時点においては過大・過小評価の判断ができません。

そのため、予想回収率モデルにより、オッズとは独立して回収率が高くなる条件を洗い出し、期待値の取れる競走馬を見つけることができるようにしております。

予想回収率が100%を超える馬はほとんどいませんが、馬券裁判で有名な卍さんのおっしゃる通り、馬券種によって期待値の高い馬を組み合わせる買い目によって期待回収率が100%を超えることができます。

詳しくは下記の書籍をご参照ください。投資競馬において重要な考え方が載っている良書です。

1億5000万円稼いだ馬券裁判男卍の投資競馬講座
4.5

2015年のメディア初登場から2018年4月まで、累計30時間におよぶインタビューを大放出!!
大阪の“外れ馬券裁判”の当事者として知られる卍氏が、あらゆる競馬の疑問に答える濃密な一冊。
予想ロジック、投資的思考法、データ分析のコツなど、読むだけで競馬の本質が見えてきます!!

消去候補

3着以内率予想モデルによって算出された消去してもよい馬を「消」表示しています。消去の候補となる基準は予想3着以内率が5%以下の馬となっています。とくに複勝・ワイド・3連複・3連単の買い目を考える際に有用な情報となっています。

計量経済学的には、5%で起きる事象というのは偶然によるものとされており、無視しても良いこととされています。この考え方に従うと、長期的な回収率を考えると3着内率が5%以下の馬は消去してもよいと考えられます。

ただし、「消」となっているからといって必ずその馬が3着以内に入らないと言うことではないことはご考慮ください。

予想印

主成分分析という統計手法により、上記の予想単勝率・予想回収率・予想タイム・消去候補を総合的に指数化し、上位から予想印を付けております。そのため、予想単勝率が低くとも本命(◎)になったりします。つまり、的中率と回収率のバランスの取れた予想印になっております。

ただし、便宜上印を付けていますが、指数に従って機械的に印がついているため、勝率や回収率が低くても△や✕が着くことが多々あります。そのため、機械的に印が付いているものを購入せずに、予想勝率や回収率の値を参考に買わなかったり、馬券の金額を変えるなどしてご対応ください。

R推奨度

私の予想モデルの当てはまりが高いレースの特徴を統計的に判断し、0(新馬戦)と1(推奨しない)〜5(推奨度が高い)までの5段階で評価しています。

判断基準は、

  • 予想印をつける際に利用した総合指数順位の順に着順が決まる
  • 本命馬(◎)が1着になる
  • 本命馬(◎)が3着以内に入る
  • 対抗馬(○)が3着以内に入る
  • 単穴馬(▲)が3着以内に入る
  • 連下馬(△)が3着以内に入る

といった基準を満たすレースに高い点数がつくようになっています。

すなわち、推奨度が高いほど、本命馬を軸にしたうえで、対抗から連下までの馬を相手として選ぶことで高い期待値が得られる可能性が高いことを示します。

レースを厳選する際のご参考にしてください。

予想項目の説明(有料版予想の項目)

有料記事には「重賞特化予想」と「予想項目を追加したExcelファイル」が載っております。

重賞特化予想

重賞特化予想では、その日開催される重賞(ない場合はリステッド競争もしくはオープン競争)について、そのコースやレースに必要とされる能力をに基づいて予想モデルをチューニングした予想となっています。そのため、無料版の予想に比べてより精度の高い予想となっています。

ただし、予想印が無料版と異ならないことや、競馬は不確実性の高いギャンブルですので、この重賞特化予想が当たらず無料版の予想だけ当たってしまうということもあることをご承知置きください。

Excelファイル

予想記事の下部には有料版予想を購入できるフォームを設置しています。有料版予想では上記の予想項目に加えて、皆さんの競馬予想に役立つ情報を提供するために下記の項目を加えたExcelファイルを配付しています。

  1. 予想ペース
  2. 波乱度
  3. 競走馬のステータス(スピード・スタミナ・操縦性・総合能力)
  4. 予想タイム

それぞれについて説明させていただきます。

予想ペース

ペース予想モデルにより過去のコース・レース傾向のデータから予想ペースを開示しています。

  • ハイペース
  • ミドルペース
  • ハイペース

の3段階による評価です。

一般的に、ハイペースになると逃げ・先行馬のスタミナが途中で切れるために、差し・追込み馬が有利となると言われています。一方で、スローペースになると差し・追込み馬の力が出しきれずにレースが終わってしまうため、前残りの逃げ・先行馬有利な展開となります。

この予想ペースはある程度、予想モデル上で考慮はしているのですが、複雑なレース展開を考慮することは非常に難しいです。そのため、予想ペースの情報をもとにご自身の展開予想を行い、予想の修正に活用していただけましたらと思います

波乱度

過去の3連単の配当のデータをもとにレースの波乱度を予想し、

  • 大荒れ
  • 荒れ
  • 順当

の3段階で評価しています。

波乱度に関する情報は馬券種や買い目を検討する際に非常に重要な情報です。波乱度が大荒れのレースでは、思わぬ穴馬が馬券内に入る可能性があるため、比較的点数を多めに、波乱度が順当のレースでは点数を少なめに買い目を組むことをお勧めします。

競走馬のステータス(スピード・スタミナ・操縦性・総合能力)

各レースごとの各馬の相対的なステータスをS〜Dで表しています。ステータスとしては下記の項目を採用しています。

  • スピード:最高速度の速さ
  • スタミナ:早い速度を維持し続ける能力
  • 操縦性:レース運びや騎手の言うことをどれだけ聞くか
  • 総合能力:上記3項目を総合的に反映した総合指数

計算方法としては、各競走馬の過去の成績を主成分分析により要素ごと分解・数値化し、それを各レースの出走馬で50を基準とした偏差値で表し、偏差値70以上を”S”、60以上を”A”、50以上を”B”、40以上を”C”、40より下を”D”としています。

各コースやレースなどの競争条件いよって、勝利に必要とされる能力は異なります。つまり、レース条件ごとにどの馬の適性が高いかをより厳密に判断することができるようになります。上記の情報を参照いただくことによって予想をさらに精緻化することができます。

なお、まだ全コースを網羅的にデータベース化できていないのでコースによっては記載していませんが、下記のコース傾向分析の記事において、各コースに必要とされる能力に関する情報を記載していく予定です。

コース傾向分析

予想タイム

タイム予想モデルによって算出した予想タイムです。予想するタイム指数としてはTarget Frontier JVが提供している「補正タイム9」を利用しています。「補正タイム9」の定義は下記のようになっております。

 補正タイムは、基準タイムをもとに距離の違いとクラス移動を考慮してその中心を100であらわしたものです。違うクラスでも比較ができるように、1000万下のクラスの平均勝ちタイムを基準(100)とした値になります。

TARGET frontier JV オンラインヘルプ

詳しくは下記のリンクをご参照いただきたいのですが、基本的には、値が大きければ大きいほど速いタイムで走る可能性があるということを示します。予想を行う際の補助的な役割を担っているとお考えください。

補正タイムとは

予想タイムが大きいほどタイムが速く勝つ可能性が高いことを示すならば予想単勝率(もしくは予想回収率)でいいじゃんと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、勝率予想モデルや回収率予想モデルはlogitモデルやtobitモデルという統計モデルを用いており、情報量が少なくなったり、推定値がブレたりします。一方で、予想タイムモデルでは最小二乗法というベーシックな統計モデルを使うことができ、そうした問題に対処することができるため、よりしっかりとした推定を行うことができるとメリットがあります。しかしながら、勝率やオッズ・回収率といった予想に直接役に立つ情報を提供できないというデメリットがあります。また、出走馬の相対的な関係性により複雑性がます勝率や回収率の予想に比べて、タイム予想はそれぞれの馬の過去成績等で単純に予想できるというメリットもあります。
 

ご利用上の注意点

モデルで考慮されていないファクター

技術的な問題や予想を前日までに出す関係上、私の予想モデルには考慮されていないファクターがあります。

具体的には、

  1. 坂路調教・追い切り内容
  2. パドック
  3. 当日馬体重(増減)
  4. 前日からの天気や馬場状態の変化と適正
  5. 過去のレース映像から分かるトラックバイアスや展開の有利不利

などが含まれていない主なファクターとなります。

実際のオッズと予想オッズのズレが上記のようなファクターによって生じている可能性が高ければ、予想が役に立たない可能性があるためご注意ください。可能であれば、予想単オッズの数値を基準として、上記のファクターにより微調整した上で実際のオッズと比較することで過大・過小評価馬を判断いただけましたら幸いです。

レースの厳選

私の競馬予想においては全レースの情報を載せておりますが、勝負する(馬券を買う)レースはなるべく厳選するようにしてください。

私の予想では推奨買い目は載せておりませんので、基本的には予想情報を参考にしていただき、ご自身の予想と組み合わせて買い目を選択していただくことになります。また、過大・過小評価バイアスや予想モデルに組み込まれていないファクターを検討・修正することで予想の精度や回収率をアップさせることができます(長い目で見ればご自身の馬券力を高めることができます)。

そのため、勝負するレース数が多い場合、一つ一つのレースに対するそうした検討・修正の作業が疎かとなり、長期的な回収率が低下してしまいます。

私の競馬予想においてレースを厳選する基準としましては、

  • R推奨度を参考にする
  • 予想回収率が高い馬のいるレースを探す

などさまざまな方法があるかと思います。株式投資と同様に投資競馬も情報のレースであり、あるレースある馬に関する情報をより多く・総合的に考慮することによって期待値を稼ぐことができます。レースを厳選した上で、そのレースにおいて更なる検討・修正を行い稼いでください。

免責

競馬は不確実性の高いギャンブルであり、競馬予想の情報は的中や回収率を約束するものではありません。そのため、馬券の購入は自己責任で行ってください。予想が外れた等の苦情には対応致しませんので、悪しからずお願いします。


ご不明点や質問等あれば、当ブログのコメント欄やお問い合わせフォーム、twitter等を通じて気軽にご連絡ください。

今後ともよろしくお願いします。

yoshi

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