【2022年3歳馬ランキング】AIで2022年に活躍する3歳馬を予想してみた【クラシックレース】

桜花賞を目前にひかえ,今年のクラシックの機運が高まってきました。今年の3歳馬は,これまでの2・3歳重賞の結果を見ると一頭抜けた馬がおらず,条件次第でどの上位馬にも勝機がある混戦模様となっています。

この記事では,そうした混戦模様の今年の3歳馬戦線において,今年最も活躍するのがどの馬であるかを,過去10年のレースデータをもとにAI(機械学習)によって予想し,ランキング形式で発表しています。

予想方法

まず”活躍”の指標として,3歳時の合計獲得賞金を使うことにします。2021年の年度代表馬はエフフォーリアでしたが,去年の3歳馬の合計獲得賞金トップはエフフォーリアですので,”活躍”の指標としては問題無いかと思います(ちなみに,結果にそれほど影響を与えないので付加賞金は考慮しません)。

予想の方法ですが,各年の2歳馬の競争データを集計し,それをもとに3歳時の合計獲得賞金を予想するモデルを構築します。以下は予想モデルの説明となっていますが,結果だけを知りたいという人はこの節は読み飛ばしてください。

使用している機械学習のアルゴリズムは下記の通りとなっています。

プログラミング言語Python
予想アルゴリズム勾配ブースティング
機械学習フレームワークLightGBM
データ期間2012年1月~2021年12月
予想する対象3歳時の合計獲得賞金

予想アルゴリズムにはLightBGMの勾配ブースティングを使っています。まず,LightGBMを使っているのはカテゴリー変数をそのまま利用することができるためです。血統や生産者のデータを使っているため,カテゴリー変数をそのまま利用できることはメリットが大きいです。

勾配ブースティングとは,現時点においてディープラーニングと並んで強力な機械学習アルゴリズムです。イメージとしては,血統予想家やタイム予想家など何人もの仮想の予想家を作り出し,その人たちの予想を集計する形で予想を行うという感じです。

予想するためのファクター(変数)は下記の通りです。

変数名変数の定義
ava_prize2歳時の1R当たり平均獲得賞金
win1_r2歳時の単勝率
win3_r2歳時の複勝率
sex性別
career2歳時の出走回数
weight2歳時の平均馬体重
ave_distance2歳時の出走レースの平均距離
h_num2歳時の出走レースの平均出走頭数
ave_term2歳時の平均レース間隔
ave_odds2歳時の平均単勝オッズ
ave_time2歳時の出走レースの平均タイム(距離調整済み)
L3F2歳時の出走レースの最速上がり3ハロンタイム(距離調整済み)
B3F2歳時の出走レースの最速前半3ハロンタイム(距離調整済み)
diff_time2歳時の出走レースの平均着差タイム
F_horse種牡馬
M_F_horse母父馬
producer生産者

これらのファクターをもとに3歳時の総獲得賞金を予想していきます。

予想の精度の確認

ランキングに入る前に,どのファクターが3歳時総獲得賞金の予想において重要なのか,また2021年における3歳馬の活躍を予想出来ているかどうかを確認してみましょう。

まずは各ファクターの重要性が下の図で表されています。棒グラフが長いほどそのファクターが予想モデルにおいて重視されていることを示します。

最も重要性が高いは,やはり2歳時の平均獲得賞金となっています。続いてタイム系の指標が続きます。とくに平均着差タイムの重要性が高く,クラシックで活躍する馬は2歳時から圧倒的な走りを見せていることが分かります。

タイム系指標の次は種牡馬,続いて単勝オッズ,馬体重となっています。2歳時点においてどれだけ馬体ができあがっているかが結構重要なようです。

逆に重要性の低いファクターは性別や出走回数です。また,以外にも単勝率や複勝率はそれほど重視されておりませんでした。3歳馬の予想をする際には,2歳時の勝率はあまり気にしなくても良いのかもしれません。

つぎに,2021年の3歳馬の予想結果をみて予想モデルの精度について考察してみましょう。

下の表は2021年の3歳馬の予想結果TOP15です。予想獲得賞金1位にはしっかりとエフフォーリアが来ています。

やや不安な点としては,獲得賞金2位のシャフリヤールが予想124位,獲得賞金4位のタイトルホルダーが予想45位になっている点でしょうか。ただ,シャフリヤールは2歳時に1回しか出走しておらず,タイトルホルダーは2歳時に3戦して1着,2着,4着と成績が振るわず,そこから距離延長で菊花賞を取っているためやや仕方が無いかと思います。

ちなみに,2020年の3歳馬の予想結果は3冠馬コントレイル,2019年にはサートゥルナーリアといったその年の獲得賞金1位馬がしっかりと予想1位となっているため,イレギュラーを除けば一定程度の予想精度は保たれていると思います。

予想順位 馬名 3歳時総獲得賞金(万円) 予想獲得賞金(万円)
1 エフフォーリア 67,800 17,210
2 ダノンザキッド 5,590 12,170
3 ステラヴェローチェ 19,880 11,515
4 ソダシ 17,500 9,791
5 ファインルージュ 13,600 9,770
6 レッドベルオーブ 0 9,714
7 サトノレイナス 6,200 8,710
8 ユーバーレーベン 13,180 8,565
9 メイケイエール 5,650 8,348
10 ワンダフルタウン 5,400 7,815
11 アカイトリノムスメ 19,500 7,719
12 シュネルマイスター 27,900 7,239
13 ソングライン 13,080 6,984
14 デュアリスト 2,920 6,184
15 グレナディアガーズ 11,780 6,184

2022年に活躍が期待される3歳馬ランキングTOP30

さて,それでは,本題の2022年に活躍が予想される3歳馬のランキングを見てみましょう。

牡馬部門

順位 馬名 予想獲得賞金(万円) 実績 スピード 血統 適性
1 セリフォス 11127 S S S S
2 イクイノックス 9767 S S S S
3 キラーアビリティ 8556 S S S S
4 ジオグリフ 7954 S S S S
5 リブースト 7598 S S S S
6 コンシリエーレ 7128 S S S S
7 ドウデュース 6116 S S S S
8 レッドラディエンス 5393 S A S S
9 アスクビクターモア 5346 S A S S
10 アライバル 4913 S A S A
11 インダストリア 4751 S A S S
12 ホウオウプレミア 4609 S A S S
13 コマンドライン 4534 S A S S
14 ティーガーデン 4439 S A S S
15 ダノンブリザード 4419 S A S S
16 コンバスチョン 4417 S A A A
17 デシエルト 4401 S A A S
18 リアド 4355 S A S S
19 ジャスティンパレス 4153 S A S S
20 グットディール 3901 S A A A
21 トウシンマカオ 3833 S A A B
22 ダノンベルーガ 3773 S A S S
23 ソリタリオ 3765 S A S A
24 マテンロウオリオン 3626 S A A B
25 フォースクエア 3621 S A S A
26 グランディア 3583 A A A S
27 ロードレゼル 3518 S B S A
28 ドーブネ 3456 S A S A
29 フィデル 3435 S A S S
30 ラーグルフ 3349 S A A A

牡馬部門1位:セリフォス

牡馬部門の予想獲得賞金1位はセリフォスとなりました。セリフォスは朝日FSにおいてドウデュースに破れていますが,2歳時の獲得賞金や平均的なスピードではドウデュースに勝っております。

牡馬部門2位:イクイノックス

2位は期待のキタサンブラック産駒のイクイノックスです。まだ2戦しかしておりませんが,他の出走馬を圧倒する走りを見せたことから評価されたようです。

牡馬部門3位:キラーアビリティ

3位はキラーアビリティ。新馬戦でつまずいたり勝率は高くないですが,2000m以上に距離適性がありそうであり,日本ダービーや菊花賞での活躍が期待出来ます。

牝馬部門

順位 馬名 予想獲得賞金(万円) 実績 スピード 血統 適性
1 ソネットフレーズ 11593 S S S S
2 ラブリイユアアイズ 9939 S S S A
3 サークルオブライフ 7833 S S S A
4 ウォーターナビレラ 6932 S S S A
5 プレサージュリフト 6382 S A S A
6 ナムラクレア 6378 S S S B
7 フォラブリューテ 5055 S A S B
8 ルージュスティリア 4575 S A S A
9 リアグラシア 4273 S A S A
10 ルージュラテール 4242 S A S A
11 ウィズグレイス 4139 A A S B
12 サリエラ 3947 S A S A
13 ティントリップ 3916 S A S B
14 ステルナティーア 3897 S A S B
15 ラスール 3562 S A B B
16 シゲルイワイザケ 3561 S A A A
17 アイヴォリードレス 3560 S A B C
18 パンドレア 3534 S A S C
19 ラリュエル 3488 S A S B
20 ロン 3477 S A B A
21 ナミュール 3345 S A A B
22 スタニングローズ 3344 S A S A
23 エバーシャドネー 3147 S A A C
24 ポメランチェ 3107 A A A C
25 タヒチアンダンス 3090 S A A B
26 リッキーマジック 2956 S B B B
27 グランデレジーナ 2676 A A A C
28 デリカダ 2602 S A B B
29 ラズベリームース 2507 A A A B
30 スクルトゥーラ 2436 S B A C

牝馬部門1位:ソネットフレーズ

牝馬部門の予想獲得賞金1位は意外(?)にもソネットフレーズとなっております(ちなみに,牝馬牡馬合わせても1位)。デイリー杯2歳ステークスでは牡馬部門1位のセリフォスに敗れて2着となっていますが,それでもクビ差。現在,脚部不安により戦線を離脱しておりますが,スピード能力や血統適性の高さが評価できます。復帰することができれば大注目の一頭です。

牝馬部門2位:ラブリイユアアイズ

2位はラブリイユアアイズ。京王杯や阪神JFではそれぞれ3着,2着となっていますが,そのスピード能力は本物であり桜花賞での活躍が期待されます。

牝馬部門3位:サークルオブライフ

3位はサークルオブライフ。非常にレベルの高かった阪神JFの勝ち馬であり,2歳時の獲得賞金では牝馬1位となっている点が評価されています。

おわりに

皆さんが目を付けている馬は入っていましたでしょうか。予想獲得賞金を見ると,去年のエフフォーリアが約1億7,000万だったことに比べると,今年の総合1位のソネットフレーズでも約1億1,600万となっており,抜けた馬がおらず,やはり今年の3歳馬は混戦模様となっているように思います。

個人的には,ナミュールの順位が牝馬21位と低く評価されている点が気になります。出遅れ癖があり,安定しないところがあるため評価が落ちているのだと思いますが,チューリップ賞での強い入りを見るともう少し順位を上げてもよさそうです。

この予想獲得賞金モデルは,3歳になってからの戦績については考慮していないので,今年に入ってからこれまでの情報で評価をアップデートしていただけましたら幸いです。

これからクラシックが始まり,答え合わせができるため楽しみです。

ランキングデータベースについて

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