ファンタジーステークス2026|過去データを統計検証、本当に意味があった傾向は?

2026年10月31日(土)京都11R・芝1400m。この記事は10月26日時点の登録馬を対象に、京都芝1400mとファンタジーステークスで語られてきた傾向がデータで支持されるかを確かめたものです。予想ではありません。

数字にはすべて「何頭ぶんの話か」を添えています。頭数が少ない数字は、たまたまでも簡単に動くからです。

ファンタジーステークスの過去の決着傾向とコース傾向の検証は ファンタジーステークスのデータ にまとめています。


この記事では「◯倍」という言い方をよく使います。比べる相手を1.0としたときの比率のことで、1.12倍なら1割ほど高い、0.95倍や1.04倍ならほぼ同じ、という意味です。差の大きさを「何ポイント低い」で比べると、もともとの割合が違う区分どうしで大小が逆転するため、このサイトでは倍率で揃えています。


先に結論

ファンタジーステークス2026で差が出たファクターの要約
ファンタジーステークス2026で差が出たファクターの要約
  • 京都芝1400mでは、差し馬が高い側に出ました。 差しの複勝率は22.6%(1321頭ぶん)で、全国の同型コースの差し20.2%の1.12倍(1割ほど高い)です。回収率でも全国より高い側に出ています。
  • ファンタジーステークス自身では、10番人気以下が3着以内によく入っています。3着内率17.9%(39頭ぶん)で、頭数の構成を合わせた全国の同型重賞の基準6.2%の2.89倍(3倍近い)でした。過去9回のうち、10番人気以下の勝ち馬が2回います。
  • 京都芝1400mの追込は、回収率で全国より低い側に出ました。 好走率では差が出ていないので、別の軸の話です。
  • 「内枠が有利」「外枠は不利」「追い込みは届かない」「休み明けは走らない」「前走で大敗した馬は消していい」「前走を勝ってきた馬が強い」は、いずれも支持されませんでした。 数字の向きは別として、この頭数では、たまたまの範囲を出ていません。

⚠ 人気は当日まで決まりません。ここで書いているのは、このレースの過去の傾向です。⚠ 好走率の判定は、比べている相手が区分ごとに違います。軸をまたいで倍率の大小を比べないでください。


ここで使っている勝率・期待値は、JRA全レース分を毎週計算して公開しています。

1. コースで差が出た軸

京都芝1400mでは、290レース・4097頭ぶんの集計から32件を検定して、差が確認できたのは3件です。好走率で見た脚質・枠順・人気の16区分では1区分、回収率で見た16区分では2区分でした。

京都芝1400m 脚質別の成績
京都芝1400m 脚質別の成績

差し — 好走率でも回収率でも全国より上

差しの複勝率は22.6%(1321頭ぶん)で、全国の同型コースの差し20.2%の1.12倍でした。好走率で差が出たのは、脚質・枠順・人気の16区分のうちこの1つだけです。

今年の登録馬で、過去に最も多かった脚質が差しなのは フェリチタ・ビスケットサンド です。ただし脚質は当日の展開で変わるので、そのまま当日の位置取りになるとは限りません。


2. ファンタジーステークス自身の傾向 — 人気

過去9回(2014〜2025年)の集計です。2020〜2022年は阪神芝1400mで行われたため除いています。

京都芝1400m 人気別の成績
京都芝1400m 人気別の成績
区分頭数3着内3着内率基準倍率評価
1〜3番人気271244.4%48.9%0.91倍— 差なし
4〜6番人気27725.9%27.2%0.95倍— 差なし
7〜9番人気2713.7%15.1%0.25倍— 差なし
10番人気以下39717.9%6.2%2.89倍↑ 高い

「基準」は全国の重賞・芝1200〜1600mの同じ区分で、出走頭数の構成をこのレースに合わせて調整しています。

はっきり差が出たのは10番人気以下だけでした。上位人気(1〜3番人気)は44.4%(27頭ぶん)で基準の0.91倍。この頭数の範囲では、荒れやすい・堅いのどちらとも言えません。7〜9番人気は3.7%(27頭ぶん)と低く見えますが、27頭ぶんでは、たまたまの範囲を出ていません。

前走のレース・前走の着順・出走間隔では、このレースで差が出た区分はありませんでした。差が出たローテーションが無いので、今年の登録馬をローテーションで分ける材料にはなりません。


3. よく言われるけれど、確かめられなかったこと

差が出なかったことは「調べていない」という意味ではありません。調べたうえで、たまたまの範囲を出なかった、ということです。

京都芝1400m 枠順別の成績
京都芝1400m 枠順別の成績
  • 「内枠が有利」 — 京都芝1400mの1枠は複勝率19.3%(414頭ぶん)で、比較相手23.3%の0.83倍。2枠は20.9%(436頭ぶん)で22.5%の0.93倍。数字はむしろ低い側ですが、差とまでは言えません。
  • 「外枠は不利」 — 8枠は18.8%(655頭ぶん)で19.7%の0.95倍(ほぼ同じ)。
  • 「このコースで追い込みは届かない」 — 京都芝1400mの追込は10.3%(1262頭ぶん)で、9.9%の1.04倍(ほぼ同じ)。ファンタジーステークスの過去9回でも、追込は16.7%(36頭ぶん)で16.6%の1.01倍でした。
  • 「前走を勝ってきた馬が強い」 — 前走1着は18.8%(69頭ぶん)で、残りの馬27.5%の0.68倍(3割ほど低い)。数字は低い側ですが、この頭数では差とまでは言えません。
  • 「前走で大敗した馬は消していい」 — 前走6着以下は18.8%(16頭ぶん)で、23.1%の0.81倍。
  • 「休み明けは走らない」 — 前走から13週以上あいた馬は21.4%(14頭ぶん)で、22.6%の0.95倍。⚠ ただしこの区分は前走のレースと重なっています(13週以上の主な前走は新馬6頭・函館2歳ステークス4頭)。間隔そのものの効果としては読めません。

全区分の成績は 京都芝1400m のコース傾向データ に掲載しています。


4. 馬券妙味はあるか

好走率の話と、買って報われるかの話は別です。ここまでは「よく走ってきたか」の話でした。

回収率でも京都芝1400mの16区分を検定して、差が確認できたのは2区分です。

  • 差し:単複平均88.9%(1321頭ぶん)、全国の同型コースの差し65.4% — 全国より高い
  • 追込:単複平均27.4%(1262頭ぶん)、全国の同型コースの追込38.3% — 全国より低い

⚠ 判定は全国の同じ区分との比較であって、100%を超えているかどうかではありません。⚠ これは過去の集計であって、将来の的中や利益を示すものではありません。

回収率の「高い」「低い」は、同じ条件と比べての話です。控除率があるので平均は100%を下回り、芝1200〜1600mに出た馬全体の単複平均回収率は73.1%でした。100%を超えて儲かるという意味ではありません。

差しは好走率でも回収率でも全国より上でした。一方の追込は、好走率では全国と差が無いのに、回収率だけが低い側です。よく走るかどうかと、買って報われるかどうかは、別々に動きます。


5. 血統から見る

父ごとの成績を芝1200〜1600mで見ます(2016年10月26日以降・全国114225走、うち京都は13104走)。この舞台に出た馬全体では3着以内が21.1%、単勝と複勝を1点ずつ買ったときの平均回収率は73.1%でした。

父今年の登録馬全国 出走3着内率距離が合うか単複平均回収率妙味京都 出走3着内率京都が合うか
ロードカナロアシャンデヴァーグ551428.9%↑ この距離が得意79.7%— 差なし67027.5%— 他場と変わらない
モーリスベニバナ246526.8%↑ この距離が得意84.0%— 差なし26929.0%— 他場と変わらない
ビッグアーサーツキミ143824.9%↑ この距離が得意72.4%— 差なし14820.3%— 他場と変わらない
サートゥルナーリアブライトスクリプト54429.8%— 他の距離と変わらない110.1%— 差なし7525.3%— 他場と変わらない
タワーオブロンドンバタフライ・フェリチタ48421.7%↑ この距離が得意62.5%— 差なし6225.8%— 他場と変わらない
マインドユアビスケッツビスケットサンド30717.9%↑ この距離が得意64.5%— 差なし3713.5%— 他場と変わらない
コントレイルレニュアージュ19128.3%— 他の距離と変わらない47.3%↓ 回収率が低い3724.3%— 他場と変わらない
カラヴァッジオセイウンマイラヴ8234.1%判定対象外(出走数が少ない)57.7%— 差なし1118.2%11走では判定できません
サリオスイモージェン5633.9%判定対象外(出走数が少ない)48.3%↓ 回収率が低い20.0%2走では判定できません
ジャンダルムニクスルーナ4820.8%判定対象外(出走数が少ない)27.3%↓ 回収率が低い20.0%2走では判定できません
トワーリングキャンディシグレ2330.4%判定対象外(出走数が少ない)93.3%— 差なし30.0%3走では判定できません

判定は全国の芝1200〜1600mで行っています。京都に絞ると1つの父につき数十走しかなく、ほとんどの父で差を確かめられないためです(京都の欄は参考値)。「距離が合うか」は父の優秀さではなく、同じ父の産駒どうしで、この距離帯と他の距離を比べた結果です。「妙味」は単勝と複勝を1点ずつ買ったときの平均回収率が、この舞台の平均(73.1%)より高いかどうかです。

  • この距離が向いている父: ロードカナロア(この距離28.9% / 他の距離25.6%・シャンデヴァーグ)、モーリス(この距離26.8% / 他の距離24.3%・ベニバナ)、ビッグアーサー(この距離24.9% / 他の距離13.4%・ツキミ)、タワーオブロンドン(この距離21.7% / 他の距離16.8%・バタフライ・フェリチタ)、マインドユアビスケッツ(この距離17.9% / 他の距離13.2%・ビスケットサンド)
  • 人気のわりに報われていない父(回収率が平均より低い): コントレイル(単複平均47.3%・レニュアージュ)、サリオス(単複平均48.3%・イモージェン)、ジャンダルム(単複平均27.3%・ニクスルーナ)

コントレイルは3着内率28.3%(191走ぶん)で、この舞台に出た馬全体の21.1%より高い水準です。低いのは回収率の方で、よく走ってきたが、人気になる分だけ報われていない、という読み方になります。サリオスとジャンダルムは、出走数が少なく距離の判定はできていませんが、回収率は判定が成立して低い側でした。

京都に限って判定できた父は、いずれも他場と差がありませんでした。血統から「京都が得意」とは言いにくい、というのがこのデータの答えです。


6. 今年の登録馬

12頭が登録しています(出走馬はまだ確定していません)。集計は2026年10月26日より前の出走のみです。

馬名父通算前走当コース同距離帯重賞主な脚質
フェリチタタワーオブロンドン2戦2好走函館2歳ステークス 1着(9人気)—2戦2好走1戦1好走差し
イモージェンサリオス2戦2好走函館2歳ステークス 2着(2人気)—2戦2好走1戦1好走逃げ
ブライトスクリプトサートゥルナーリア1戦1好走前走 1着(1人気)1戦1好走1戦1好走—先行
ビスケットサンドマインドユアビスケッツ2戦2好走中京2歳ステークス 3着(2人気)—2戦2好走1戦1好走差し
シグレトワーリングキャンディ2戦1好走函館2歳ステークス 5着(1人気)—2戦1好走1戦0好走逃げ
ベニバナモーリス3戦2好走りんどう賞 4着(3人気)1戦0好走3戦2好走—先行
ニクスルーナジャンダルム3戦2好走前走 1着(2人気)—3戦2好走—追込
セイウンマイラヴカラヴァッジオ1戦1好走前走 1着(4人気)—1戦1好走—逃げ
ツキミビッグアーサー1戦1好走前走 1着(1人気)—1戦1好走—先行
バタフライタワーオブロンドン3戦2好走前走 1着(1人気)—3戦2好走—逃げ
シャンデヴァーグロードカナロア2戦1好走新潟2歳ステークス 5着(3人気)—2戦1好走1戦0好走追込
レニュアージュコントレイル1戦1好走前走 1着(3人気)—1戦1好走—逃げ

「主な脚質」は過去のレースで最も多かった脚質です。当日の展開で変わるため、そのまま当日の脚質になるとは限りません。


7. 注目登録馬 — 6つの見方に当てはめる

このレースでは、出走した馬のうち22.5%が3着以内に入っています。その平均と比べて、各馬が当てはまる区分が良かったか悪かったかを並べました。どの馬が勝つかを予想したものではありません。

馬名父過去の傾向との重なり
シャンデヴァーグロードカナロア良い: 血統(この距離が得意) 5514走ぶん
ツキミビッグアーサー良い: 血統(この距離が得意) 1438走ぶん
バタフライタワーオブロンドン良い: 血統(この距離が得意) 484走ぶん
ビスケットサンドマインドユアビスケッツ良い: 血統(この距離が得意) 307走ぶん
フェリチタタワーオブロンドン良い: 血統(この距離が得意) 484走ぶん
ベニバナモーリス良い: 血統(この距離が得意) 2465走ぶん
イモージェンサリオス悪い: 血統(回収率) 56走ぶん
ニクスルーナジャンダルム悪い: 血統(回収率) 48走ぶん
レニュアージュコントレイル悪い: 血統(回収率) 191走ぶん

6つの見方すべての内訳は次のとおりです。

馬名前走レース前走の着順出走間隔脚質血統(距離)血統(妙味)まとめ
シャンデヴァーグ↗ やや良い(新潟2歳ステークス)↘ やや悪い(前走4〜5着)→ 平均並み(7〜12週)→ 平均並み(追込)↑ 良い(この距離が得意)→ 平均並み良い: 血統(この距離が得意)
ツキミ—(—・例が少ない)↘ やや悪い(前走1着)→ 平均並み(7〜12週)→ 平均並み(先行)↑ 良い(この距離が得意)→ 平均並み良い: 血統(この距離が得意)
バタフライ—(—・例が少ない)↘ やや悪い(前走1着)↗ やや良い(4〜6週)↗ やや良い(逃げ)↑ 良い(この距離が得意)→ 平均並み良い: 血統(この距離が得意)
ビスケットサンド—(中京2歳ステークス・例が少ない)↗ やや良い(前走2〜3着)→ 平均並み(7〜12週)→ 平均並み(差し)↑ 良い(この距離が得意)→ 平均並み良い: 血統(この距離が得意)
フェリチタ→ 平均並み(函館2歳ステークス)↘ やや悪い(前走1着)→ 平均並み(13週以上)→ 平均並み(差し)↑ 良い(この距離が得意)→ 平均並み良い: 血統(この距離が得意)
ベニバナ—(りんどう賞・例が少ない)↘ やや悪い(前走4〜5着)↗ やや良い(4〜6週)→ 平均並み(先行)↑ 良い(この距離が得意)→ 平均並み良い: 血統(この距離が得意)
シグレ→ 平均並み(函館2歳ステークス)↘ やや悪い(前走4〜5着)→ 平均並み(13週以上)↗ やや良い(逃げ)—(出走が少ない)→ 平均並みはっきりした差なし
セイウンマイラヴ—(—・例が少ない)↘ やや悪い(前走1着)→ 平均並み(7〜12週)↗ やや良い(逃げ)—(出走が少ない)→ 平均並みはっきりした差なし
ブライトスクリプト—(—・例が少ない)↘ やや悪い(前走1着)↗ やや良い(4〜6週)→ 平均並み(先行)→ 平均並み→ 平均並みはっきりした差なし
イモージェン→ 平均並み(函館2歳ステークス)↗ やや良い(前走2〜3着)→ 平均並み(13週以上)↗ やや良い(逃げ)—(出走が少ない)↓ 悪い(回収率48.3%)悪い: 血統(回収率)
ニクスルーナ—(—・例が少ない)↘ やや悪い(前走1着)↗ やや良い(4〜6週)→ 平均並み(追込)—(出走が少ない)↓ 悪い(回収率27.3%)悪い: 血統(回収率)
レニュアージュ—(—・例が少ない)↘ やや悪い(前走1着)→ 平均並み(7〜12週)↗ やや良い(逃げ)→ 平均並み↓ 悪い(回収率47.3%)悪い: 血統(回収率)

↑↓ は、たまたまでは説明しにくい差が出た区分です。↗↘→ は差があるとまでは言えない範囲の目安で、「—」は過去に例が少なく比べられないという意味です。

結局どう見るか

  • 今年の登録馬について、はっきりした差が出ているのは血統の見方だけです。前走のレース・前走の着順・出走間隔・脚質では、↑↓ が付いた馬はいません。
  • シャンデヴァーグ・ツキミ・バタフライ・ビスケットサンド・フェリチタ・ベニバナは、父の距離適性が良い側に出ています。ただしこの6頭は同じ理由で並んでいるだけで、別々の根拠が重なっているわけではありません。また、同じ父の産駒どうしで距離を比べた話で、その馬自身の能力を測ったものではありません。
  • イモージェン・ニクスルーナ・レニュアージュは、父の回収率が悪い側に出ています。好走率ではなく「買って報われてきたか」の話です。
  • 残る3頭(シグレ・セイウンマイラヴ・ブライトスクリプト)は、どの見方でもはっきりした差が出ていません。差が出ないことは、弱いという意味ではありません。過去のデータでは判断材料にならなかった、というだけです。

このレースで事前に言えたのは、コースの側の差しの強さ、レース自身の10番人気以下の健闘、そして父の距離適性です。人気は当日まで決まらず、脚質は当日の展開で変わります。


最後に

各馬の勝率と期待値は、前日のオッズが出てから計算してWebアプリに掲載します。この記事は、その前段として「このレースで言われてきたことが本当か」を確かめるためのものです。

たまたま出た差を「傾向」と書かないために、判定は統計の検定を通したものだけに限っています。差が出なかった区分を含む全区分の成績は 京都芝1400m のコース傾向データ に掲載しています。

この記事の集計は、JRA全レースの勝率・複勝率・適正オッズ・期待値を毎週計算しているデータをもとにしています。自分の予想や印と重ねて、買う条件と見送る条件を検証したい方は、15日間の無料トライアルがあります。

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