競馬予想における枠の影響のポイント

競馬予想における枠の影響のポイント【的中率・回収率を上げるためには】

この記事では、競馬予想に枠の影響を考慮する際の基本や考え方について、データによる分析を踏まえながらまとめています。

多くの方が枠番が決まってから予想を本格化させるように、枠番は競馬の勝敗に大きく影響を与えると考えられています。しかしながら、枠の勝敗への影響は芝・ダート、直線の距離などのコースの形状や競走馬の脚質によって変化するため、たとえば大外枠が一様に不利とは言えません。中央競馬には約100のコース存在しており、それぞれに性格が異なります。

この記事では、枠番による有利・不利の基本とコースの形状による影響をまとめており、いちいち各コースの枠番別成績を確認しなくても枠による影響を判断できるようになることを目的に執筆しています。

内枠・外枠による有利・不利の基本

内枠・外枠は走る距離と位置取りに影響を与えます。そのため、内枠・外枠の有利不利は距離の損得と囲まれることによる損得の関係性によって決まり、下記のようになります。

メリットデメリット
内枠距離で得できる囲まれる可能性が高い
外枠囲まれる可能性が低い距離で損する

基本的には内枠は距離得の有利がある一方で、囲まれて本来の力が発揮できないデメリットがあります。逆に、外枠は距離をロスするデメリットがある一方で、囲まれてしまう可能性は低いです。

それぞれのメリット・デメリットの足し引きで最終的な枠の有利不利が決まる訳ですが、それぞれのメリット・デメリットがどの程度現れるかは芝・ダートの違いやスタート後の直線の長さといったコース形状によって異なってきます。

それでは、以下で詳しく枠による有利・不利を見ていきましょう。

枠による距離の損得

コーナーにおいて外を走らされると走る距離が長くなり、不利となります。したがって、基本的に競馬においては、外を走らされることを避けるために、外枠の馬は内側に駆け込みます。その分のロスが発生するうえに、駆け込んだとしても内に入ることができずに外を走ることになり、外枠の馬には距離損が発生して不利となります。

こうした距離の損得の影響はコーナーの数によっても影響を受け、レースの距離が長くなるにつれて、つまりコーナーの数が多くなるにつれて外枠の馬が不利、内枠の馬が有利になると言われています

1枠(内枠)馬のコーナー数毎の勝率(芝コース)を見てみると、下のグラフのようになります。コーナーが6つある長距離のレース場合はそもそもスピードが求められずそれぞれに位置取りができるため例外だと考えると、基本的には右肩上がりのコーナー数が多いほど1枠の馬の勝率が上がり、有利になっていることがわかります。

1枠馬のコーナー数毎の勝率(芝コース)

枠による囲まれる可能性

内枠の馬ほど、外から殺到してきた馬に囲まれてしまう可能性が高くなります。囲まれた場合、上り3Fにおいてスパートを掛けようとしても囲まれて前に壁があると、本来の力を出し切れないままレースが終わってしまいます。

ただし、一般的には内枠で囲まれることによる不利は脚質によっても影響を受けると言われています。つまり、逃げ馬が内枠であれば、一気に先行できるため、囲まれる可能性が少なく、差し馬であればその逆ということです。

ただし、データをもとにこの影響について分析すると、どうも脚質と枠の影響はそれほど勝敗に関係が無いことがわかります。下のグラフは、逃げ馬と差し馬の枠番毎の勝率を示しています。もし、上記の枠番と脚質の関係が正しいとするならば、逃げ馬は内枠に行くほど勝率が高くなり(左肩下がり)、差し馬は内枠に行くほど勝率が下がる(右肩下がり)となるはずです。しかし、そうはなっていなせん。

逃げ馬と差し馬の枠番毎の勝率(芝コース)

したがって、枠と脚質の関係性はある程度無視しても大丈夫かもしれません。

スタート後の直線の長さの影響

枠番の成績への影響は、基本的には距離の損得と囲まれる可能性という位置取りによって生じるものでした。位置取りのしやすさはスタート後の直線の長さによって大きな影響を受けます。

スタート後の直線が短い場合、最初のコーナ-までに内側で距離得を得るために位置取りの争いが激しくなり、外枠の馬が内側に殺到します。それによって、内枠の馬は囲まれる可能性が高くなったり、囲まれないために先行し、過度に足を使ってしまう可能性があります。したがって、一般的には内枠が不利になると言われています。

逆に、スタート後の直線が長い場合、最初のコーナーまでにそれぞれの馬が位置取りしやすいため、枠番による有利不利は基本的に解消されます。

最初のコーナーまでの距離の長さのだいたいの目安を書いておくと、

  • 100~200m:短い
  • 200~300m:やや短い
  • 300~400m:長め
  • 400m以上:非常に長い

という感じになります。基準があるわけではないので、あくまで目安と考えてください。

これは、一例ではありますが、スタート後の直線が205mと短い中山芝1800mと、600m以上と非常に長い新潟芝2200mの枠番別成績を見比べて見ましょう。ここでは、傾向が出やすい3着内率を見ています。

スタート後の直線の長さと枠番の有利・不利

スタート後の直線が短い中山芝1800mの青のグラフは外枠に行くほど3着内率が高くなっており、内枠が不利となっております。これは、スタート後内側に馬が殺到するため、囲まれてしまっていることが考えられます。

スタート後の直線が長い新潟芝2200mのオレンジのグラフは外枠に行くほど3着内率が下がっており、外枠が不利となっています。これは、長い直線において各馬一定の位置取りができるものの、外枠だとスタート後の距離損が影響していまい、そこで不利を受けている可能性があります。

このように、基本的には下記の関係となります。

  • スタート後の直線が短い:内枠不利
  • スタート後の直線が長い:有利不利なし、もしくは外枠不利

ただし、枠の有利不利はその他の影響もあるため、上記の関係が成り立たないこともあることは注意してください。

芝・ダートにおける内外の有利・不利の違い

芝コースかダートコースかによって、内枠・外枠の有利不利の傾向は大きく変わります。下のグラフは枠ごとの芝とダートコースそれぞれの枠番別の勝率を示しています。

芝コースの緑のグラフを見ると、右肩下がりとなっており、外枠ほど勝率が低くなっています。一方で、オレンジのダートコースのグラフは左肩下がりとなっており、芝コースとは逆に内枠ほど成績が悪くなっています。

芝・ダート毎の枠番別成績

これは、芝コースの場合、枠により距離の損得の影響が囲まれるリスクに比べて大きく、一方で、ダートコースの場合は囲まれることによる不利が大きいことを意味します。

ダートコースの場合、囲まれた馬は前に壁が出来るだけでなく、前を走る馬が跳ね上げた砂を被ることになるため、ストレスがかかります。したがって、芝コースに比べてダートコースは囲まれやすい内枠が不利になっていることが考えられます。

もしくは、ほとんどのダートコースがスタート後は芝を走り、途中からダートに切り替わるのですが、外枠の方が芝部分が長く取られており、ダートに比べて芝は馬の負担が少なく,またスタートダッシュを決めやすくなるため、少しだけ長く芝を走れる外枠が有利になっている可能性もあります。

このように、基本的には、芝コースの場合は内枠有利、ダートコースの場合は外枠有利と考えましょう。

芝コースの傷み具合による枠番の影響

芝コースの場合は、芝の傷み具合によって内外の有利不利が影響を受ける。芝コースでは、一般に馬が内側に集中するため、内側の芝が傷みやすくなる。レース展開にも拠りますが、基本的には内枠の馬は内側を、外枠の馬は外側を走ることになるため、開催日後半のように芝が傷んでいる場合

  • 内枠:芝が傷んでいるところを走りやすく不利
  • 外枠:芝の状態がよいところを走りやすく有利

となる。いわゆる「外差し馬場」という状態となります。芝の状態については、下記のJRAの馬場情報にて確認することができます。

JRA馬場情報

ダートコースの雨による枠番の影響

ダートコースにおいては、雨が降り続くと砂が流されて内枠の砂が深くなってしまう場合があります。その場合、

  • 内枠:砂が深くなっており走りにくく不利
  • 外枠:砂が浅くなっており走り易く有利

となります。ただし、ハロー車が砂圧を均等にするための作業を行う場合があり、砂の厚みが均等になっているかどうかを判断するは非常に困難であるため、有利不利の程度は直前に行われたレース内容などから見極めるしかありません。

枠入り順序の影響

枠(馬番)の影響としては、他にも奇数枠と偶数枠の違いがあります。これは馬のゲートへの入れ方、枠杁の順序によって生じる成績への影響となっています。

馬のゲートの入る順序は基本的には馬番が奇数の馬が入り、その後で馬番が偶数の馬が入ります。ゲートに長くいればいるほど、凭れたり立ち上がったりするようなトラブルが発生するように、馬にとってはストレスとなります。

そのため、基本的にはなるべく後に入枠する方が競争上有利となり、成績に影響を与えることとなります。下の表は馬番が奇数と偶数別の成績の平均値です。

奇数枠と偶数枠の成績の違い

  勝率 3着内率 単勝回収率 複勝回収率
奇数枠 7.0% 21.0% 69.1% 71.6%
偶数枠 7.2% 21.6% 76.4% 74.2%

偶数枠は奇数枠に比べて勝率が0.2%、3着内率が0.6%高くなっています。影響があると行っても誤差じゃないかと思われるかもしれませんが、単勝回収率は7.3%、複勝回収率は2.6%高くなっております。回収率でみると結構大きな差がありますよね。ちなみに、これらの差は偶然生じる差ではないことを統計的に確認しています。

目を付けている穴馬が偶数枠だった場合は注目です。

おわりに

以上の内容をまとめると下のようになります。

  • 内枠は距離で得できる一方で、囲まれて不利を受ける可能性が高い(外枠はその逆)
  • スタート後の短いほど内枠不利
  • 基本的に、芝コースは内枠有利、ダートコースは外枠有利
  • 芝が傷んでいる場合は外枠有利
  • 雨が降っているダートコースは外枠有利
  • 枠入りの順序が遅い偶数枠は勝率・回収率が高い

予想において難しいのは枠の影響は出走するメンツの脚質とその位置取りにより変化しやすいと言う点です。上記のような影響を基礎としながらも,実際に予想する際にはそれぞれの馬がどの位置取りをするのかというレース展開の予想を加味する必要があります。

枠番による競馬成績への影響の基本は上記のようになりますが、枠による有利不利を含めた各コースの詳細な傾向分析は下記の記事にまとめています。是非、競馬予想をする際のご参考にされてください。

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