2026年11月7日(土)京都8R・障害3170m。この記事は11月2日時点の登録馬を対象に、京都障害3170mと京都ジャンプステークスで語られてきた傾向がデータで支持されるかを確かめたものです。予想ではありません。
数字にはすべて「何頭ぶんの話か」を添えています。頭数が少ない数字は、たまたまでも簡単に動くからです。
京都ジャンプステークスの過去の決着傾向とコース傾向の検証は 京都ジャンプステークスのデータ にまとめています。
この記事では「◯倍」という言い方をよく使います。比べる相手を1.0としたときの比率のことで、2.28倍なら2倍あまり、0.32倍なら3分の1ほど、1.09倍ならほぼ同じ、という意味です。差の大きさを「何ポイント低い」で比べると、もともとの割合が違う区分どうしで大小が逆転するため、このサイトでは倍率で揃えています。
先に結論

- 「前走で大敗した馬は苦しい」は、このレースでは支持されました。 前走6着以下の3着内率は12.9%(31頭ぶん)で、同じレースに出ていた残りの馬39.7%の0.32倍(3分の1ほど)です。
- 「前走を勝ってきた馬が強い」も支持されました。 前走1着の3着内率は56.2%(16頭ぶん)で、残りの馬24.7%の2.28倍(2倍あまり)です。
- 京都障害3170mというコースの側では、8件を検定して差が出た区分はありませんでした。 脚質・枠順に強い偏りは見つかっていません。
- 「休み明けは走らない」「追い込みは届かない」は、いずれも支持されませんでした。 数字の向きは別として、この頭数では、たまたまの範囲を出ていません。
⚠ 前走の着順は、どのレースから来たかに依存しない軸です。ここで書いているのは、このレースの過去の傾向です。⚠ 好走率の判定は、比べている相手が区分ごとに違います。軸をまたいで倍率の大小を比べないでください。
ここで使っている勝率・期待値は、JRA全レース分を毎週計算して公開しています。
1. 京都ジャンプステークス自身の傾向 — 前走の着順
過去9回(2014〜2025年)、延べ89頭の集計です。2020〜2022年は阪神障害3140mで行われたため除いています。
| 区分 | 頭数 | 3着内 | 3着内率 | 基準 | 倍率 | 評価 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 前走1着 | 16 | 9 | 56.2% | 24.7% | 2.28倍 | ↑ 高い |
| 前走2〜3着 | 18 | 9 | 50.0% | 25.4% | 1.97倍 | — 差なし |
| 前走4〜5着 | 21 | 4 | 19.0% | 33.8% | 0.56倍 | — 差なし |
| 前走6着以下 | 31 | 4 | 12.9% | 39.7% | 0.32倍 | ↓ 低い |
「基準」は同じレースに出ていた残りの馬の3着内率です。
前走の着順は、前走のレース名や出走間隔と違って、どのレースから来たかに依存しません。前走1着と前走6着以下の両端にはっきり差が出ており、このレースでは前走の内容がそのまま続きやすい、という結果です。前走2〜3着も50.0%(18頭ぶん)と高く見えますが、この頭数では差とまでは言えません。
今年の登録馬では、前走1着がコンテナワールド・ローディアマントの2頭、前走6着以下がロードリベラシオン・ヴラディア・トーアモルペウスの3頭です。

人気別では差が出た区分はありません。上位人気(1〜3番人気)の3着内率は65.4%(26頭ぶん)で、頭数の構成を合わせた全国の同型重賞の基準59.0%の1.11倍(1割ほど高い)。この頭数の範囲では、荒れやすい・堅いのどちらとも言えません。7〜9番人気(21頭ぶん)と10番人気以下(16頭ぶん)は過去9回で3着以内が0頭ですが、こちらもこの頭数では差とまでは言えません。
前走のレース別・出走間隔別でも、はっきり差が出た区分はありませんでした。
2. コースの側 — 強い偏りは見つからなかった
京都障害3170mでは、36レース・365頭ぶんの集計から8件を検定して、差が確認できた区分は0件でした。差が確認できなかったことも結果です。


障害戦は1レースあたりの頭数が少なく、コース全体でも365頭ぶんにとどまります。平地のコースよりも差を確かめにくい舞台だという点は、割り引いて読んでください。
3. よく言われるけれど、確かめられなかったこと
差が出なかったことは「調べていない」という意味ではありません。調べたうえで、たまたまの範囲を出なかった、ということです。
- 「このコースで追い込みは届かない」 — 京都障害3170mの追込は複勝率8.9%(112頭ぶん)で、比較相手8.2%の1.09倍(ほぼ同じ)。京都ジャンプステークスの過去9回では、追込は10.7%(28頭ぶん)で20.7%の0.52倍と低く見えますが、28頭ぶんでは差とまでは言えません。
- 「休み明けは走らない」 — 前走から13週以上あいた馬は16.7%(18頭ぶん)で、残りの馬33.8%の0.49倍。数字は低い側ですが、差とまでは言えません。⚠ ただしこの区分は前走のレースと重なっています(13週以上の主な前走は小倉サマージャンプ4頭・オープン特別3頭)。間隔そのものの効果としては読めません。
全区分の成績は 京都障害3170m のコース傾向データ に掲載しています。
4. 馬券妙味はあるか
好走率の話と、買って報われるかの話は別です。ここまでは「よく走ってきたか」の話でした。
回収率で差が出たのは、父ごとの集計のうち2つの父だけです(次の節)。ドゥラメンテ産駒は単複平均37.1%(21走ぶん)、タリスマニック産駒は11.1%(9走ぶん)で、いずれもこの舞台の平均77.6%より低い側でした。
⚠ 回収率の「高い」「低い」は、同じ舞台の平均と比べての話です。控除率があるので平均は100%を下回り、障害2970〜3370mに出た馬全体の単複平均回収率は77.6%でした。100%を超えて儲かるという意味ではありません。⚠ これは過去の集計であって、将来の的中や利益を示すものではありません。
5. 血統から見る
父ごとの成績を障害2970〜3370mで見ます(2016年11月2日以降・全国5422走、うち京都は365走)。この舞台に出た馬全体では3着以内が26.8%、単勝と複勝を1点ずつ買ったときの平均回収率は77.6%でした。
| 父 | 今年の登録馬 | 全国 出走 | 3着内率 | 距離が合うか | 単複平均回収率 | 妙味 | 京都 出走 | 3着内率 | 京都が合うか |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ダイワメジャー | グラニットピーク | 162 | 27.8% | — 他の距離と変わらない | 82.4% | — 差なし | 11 | 27.3% | 11走では判定できません |
| ブラックタイド | シホノスペランツァ | 142 | 28.9% | — 他の距離と変わらない | 116.0% | — 差なし | 11 | 36.4% | 11走では判定できません |
| ルーラーシップ | スマイルスルー | 116 | 32.8% | — 他の距離と変わらない | 84.2% | — 差なし | 4 | 50.0% | 4走では判定できません |
| エピファネイア | コンテナワールド | 47 | 31.9% | — 他の距離と変わらない | 88.1% | — 差なし | 5 | 20.0% | 5走では判定できません |
| フェノーメノ | メイショウアツイタ | 26 | 15.4% | 判定対象外(出走数が少ない) | 56.3% | — 差なし | 3 | 0.0% | 3走では判定できません |
| サトノダイヤモンド | ローディアマント | 22 | 31.8% | 判定対象外(出走数が少ない) | 116.4% | — 差なし | 5 | 80.0% | 5走では判定できません |
| ドゥラメンテ | ディナースタ | 21 | 38.1% | 判定対象外(出走数が少ない) | 37.1% | ↓ 回収率が低い | 4 | 75.0% | 4走では判定できません |
| ラブリーデイ | ヴラディア | 18 | 38.9% | 判定対象外(出走数が少ない) | 51.1% | — 差なし | 3 | 0.0% | 3走では判定できません |
| ダノンバラード | ロードリベラシオン | 13 | 30.8% | 判定対象外(出走数が少ない) | 151.5% | — 差なし | 0 | — | この競馬場での出走なし |
| タリスマニック | トーアモルペウス | 9 | 11.1% | 判定対象外(出走数が少ない) | 11.1% | ↓ 回収率が低い | 1 | 0.0% | 1走では判定できません |
判定は全国の障害2970〜3370mで行っています。京都に絞ると1つの父につき数十走しかなく、ほとんどの父で差を確かめられないためです(京都の欄は参考値)。「距離が合うか」は父の優秀さではなく、同じ父の産駒どうしで、この距離帯と他の距離を比べた結果です。「妙味」は単勝と複勝を1点ずつ買ったときの平均回収率が、この舞台の平均(77.6%)より高いかどうかです。
- 距離の向き不向きが、はっきり出た父はいませんでした。判定できた父はいずれも、この距離帯と他の距離で成績が変わっていません。
- 人気のわりに報われていない父(回収率が平均より低い): ドゥラメンテ(単複平均37.1%・ディナースタ)、タリスマニック(単複平均11.1%・トーアモルペウス)
- 京都に限ると1父あたりの出走が少なく、判定できた父はいませんでした。
ドゥラメンテ産駒は3着内率38.1%(21走ぶん)で、この舞台に出た馬全体の26.8%より高い水準です。低いのは回収率の方で、よく走ってきたが、人気になる分だけ報われていない、という読み方になります。ただし障害の産駒は頭数が少なく、どちらも距離の判定はできていません。
6. 今年の登録馬
10頭が登録しています(出走馬はまだ確定していません)。集計は2026年11月2日より前の出走のみです。
| 馬名 | 父 | 通算 | 前走 | 当コース | 同距離帯 | 重賞 | 主な脚質 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| シホノスペランツァ | ブラックタイド | 35戦14好走 | 阪神ジャンプステークス 4着(3人気) | 1戦1好走 | 6戦1好走 | 4戦1好走 | 追込 |
| ディナースタ | ドゥラメンテ | 31戦14好走 | 中山グランドジャンプ 2着(3人気) | 3戦3好走 | 7戦5好走 | 4戦3好走 | 差し |
| ロードリベラシオン | ダノンバラード | 14戦6好走 | 阪神ジャンプステークス 6着(6人気) | — | 4戦2好走 | 1戦0好走 | 逃げ |
| スマイルスルー | ルーラーシップ | 19戦12好走 | ソレイユジャンプステークス 3着(1人気) | 1戦1好走 | 3戦3好走 | 3戦2好走 | 差し |
| メイショウアツイタ | フェノーメノ | 35戦9好走 | 京都ハイジャンプ 2着(3人気) | 2戦0好走 | 9戦1好走 | 9戦2好走 | 差し |
| グラニットピーク | ダイワメジャー | 21戦2好走 | 朝日岳特別 5着(12人気) | — | 3戦0好走 | — | 差し |
| ローディアマント | サトノダイヤモンド | 18戦8好走 | 新潟ジャンプステークス 1着(3人気) | 1戦1好走 | 4戦2好走 | 5戦2好走 | 先行 |
| コンテナワールド | エピファネイア | 29戦13好走 | ソレイユジャンプステークス 1着(1人気) | 3戦1好走 | 9戦5好走 | — | 先行 |
| ヴラディア | ラブリーデイ | 38戦9好走 | 京都ハイジャンプ 6着(8人気) | 3戦0好走 | 11戦3好走 | 1戦0好走 | 追込 |
| トーアモルペウス | タリスマニック | 24戦6好走 | 阪神ジャンプステークス 8着(11人気) | 1戦0好走 | 8戦1好走 | 4戦0好走 | 先行 |
「主な脚質」は過去のレースで最も多かった脚質です。当日の展開で変わるため、そのまま当日の脚質になるとは限りません。
前走阪神ジャンプステークスの登録馬は3頭(シホノスペランツァ、トーアモルペウス、ロードリベラシオン)。このレースの過去12頭中5頭が3着以内(41.7%)で、残りの馬との差があるとは言えません。ローディアマントは前年(2025年)の勝ち馬、スマイルスルーは2024年の勝ち馬です。
7. 注目登録馬 — 6つの見方に当てはめる
このレースでは、出走した馬のうち30.3%が3着以内に入っています。その平均と比べて、各馬が当てはまる区分が良かったか悪かったかを並べました。どの馬が勝つかを予想したものではありません。
| 馬名 | 父 | 過去の傾向との重なり |
|---|---|---|
| コンテナワールド | エピファネイア | 良い: 前走1着 16頭ぶん |
| ローディアマント | サトノダイヤモンド | 良い: 前走1着 16頭ぶん |
| ディナースタ | ドゥラメンテ | 悪い: 血統(回収率) 21走ぶん |
| ロードリベラシオン | ダノンバラード | 悪い: 前走6着以下 31頭ぶん |
| ヴラディア | ラブリーデイ | 悪い: 前走6着以下 31頭ぶん |
| トーアモルペウス | タリスマニック | 悪い: 前走6着以下 31頭ぶん・血統(回収率) 9走ぶん |
6つの見方すべての内訳は次のとおりです。
| 馬名 | 前走レース | 前走の着順 | 出走間隔 | 脚質 | 血統(距離) | 血統(妙味) | まとめ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| コンテナワールド | —(ソレイユジャンプステークス・例が少ない) | ↑ 良い(前走1着) | ↗ やや良い(7〜12週) | → 平均並み(先行) | → 平均並み | → 平均並み | 良い: 前走1着 |
| ローディアマント | ↘ やや悪い(新潟ジャンプステークス) | ↑ 良い(前走1着) | ↗ やや良い(7〜12週) | → 平均並み(先行) | —(出走が少ない) | → 平均並み | 良い: 前走1着 |
| グラニットピーク | —(朝日岳特別・例が少ない) | ↘ やや悪い(前走4〜5着) | ↗ やや良い(4〜6週) | ↗ やや良い(差し) | → 平均並み | → 平均並み | はっきりした差なし |
| シホノスペランツァ | ↗ やや良い(阪神ジャンプステークス) | ↘ やや悪い(前走4〜5着) | ↗ やや良い(7〜12週) | ↘ やや悪い(追込) | → 平均並み | → 平均並み | はっきりした差なし |
| スマイルスルー | —(ソレイユジャンプステークス・例が少ない) | ↗ やや良い(前走2〜3着) | ↘ やや悪い(13週以上) | ↗ やや良い(差し) | → 平均並み | → 平均並み | はっきりした差なし |
| メイショウアツイタ | ↘ やや悪い(京都ハイジャンプ) | ↗ やや良い(前走2〜3着) | ↗ やや良い(7〜12週) | ↗ やや良い(差し) | —(出走が少ない) | → 平均並み | はっきりした差なし |
| ディナースタ | ↗ やや良い(中山グランドジャンプ) | ↗ やや良い(前走2〜3着) | ↘ やや悪い(13週以上) | ↗ やや良い(差し) | —(出走が少ない) | ↓ 悪い(回収率37.1%) | 悪い: 血統(回収率) |
| ロードリベラシオン | ↗ やや良い(阪神ジャンプステークス) | ↓ 悪い(前走6着以下) | ↗ やや良い(7〜12週) | ↘ やや悪い(逃げ) | —(出走が少ない) | → 平均並み | 悪い: 前走6着以下 |
| ヴラディア | ↘ やや悪い(京都ハイジャンプ) | ↓ 悪い(前走6着以下) | ↘ やや悪い(3週以内) | ↘ やや悪い(追込) | —(出走が少ない) | → 平均並み | 悪い: 前走6着以下 |
| トーアモルペウス | ↗ やや良い(阪神ジャンプステークス) | ↓ 悪い(前走6着以下) | ↗ やや良い(7〜12週) | → 平均並み(先行) | —(出走が少ない) | ↓ 悪い(回収率11.1%) | 悪い: 前走6着以下・血統(回収率) |
↑↓ は、たまたまでは説明しにくい差が出た区分です。↗↘→ は差があるとまでは言えない範囲の目安で、「—」は過去に例が少なく比べられないという意味です。
結局どう見るか
- このレースではっきり差が出た見方は、前走の着順と父の回収率です。コースの側(脚質・枠順)では差が出ていません。
- 過去に成績が良かった区分に当てはまるのは コンテナワールド・ローディアマント です。理由はどちらも前走1着で、同じ理由で並んでいるだけです。別々の根拠が重なっているわけではありません。
- ロードリベラシオン・ヴラディア・トーアモルペウスは、前走6着以下に当てはまります。トーアモルペウスは父の回収率も悪い側です。
- ディナースタは、好走率の見方では悪い側に出ていません。悪い側なのは父の回収率で、「買って報われてきたか」の話です。
- 残る4頭(グラニットピーク・シホノスペランツァ・スマイルスルー・メイショウアツイタ)は、どの見方でもはっきりした差が出ていません。差が出ないことは、弱いという意味ではありません。 過去のデータでは判断材料にならなかった、というだけです。
最後に
各馬の勝率と期待値は、前日のオッズが出てから計算してWebアプリに掲載します。この記事は、その前段として「このレースで言われてきたことが本当か」を確かめるためのものです。
たまたま出た差を「傾向」と書かないために、判定は統計の検定を通したものだけに限っています。差が出なかった区分を含む全区分の成績は 京都障害3170m のコース傾向データ に掲載しています。
この記事の集計は、JRA全レースの勝率・複勝率・適正オッズ・期待値を毎週計算しているデータをもとにしています。自分の予想や印と重ねて、買う条件と見送る条件を検証したい方は、15日間の無料トライアルがあります。